第三章 砂漠の薔薇3

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「いい場所ではないからな…」  ジープでユカラまで行くと、 今日の通路の指定は、いつもは登りであるのに、 百階付近から排気ダストを通り、 ユカラの空間の上から飛び降りろであった。  基本、ユカラのシステムは光を必要としない。 暗闇の中で、小さな足場へ降り立てという、 無謀なものだった。 「まあ、どうにかはなる」  登っているよりも、時間は短縮できる。 政宗が飛び降りると、迷わず宝来も飛び降りていた。  政宗が、足場にランプを付けると、 暗闇でも関係なく宝来が周囲を確認していた。 「ユカラ、何の用だ?」  ユカラの内部には、 幾人もの脳だけが存在している。 その姿は見ることはできないが、 声は聞く事ができた。
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