第三章 砂漠の薔薇3

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「何故?透けて見える?」  皮膚が薄くなっていた。 発芽のために、種子が変化していたのかもしれない。  江戸崎も言っていたが、 種子は宇宙をも彷徨い、生き続ける。 条件を待ち、眠った状態を保つ。 計測器はないが、機器に情報は表示されていた。 温度、水分、内部の状態。 問題は無かった。 「……種子は生きている」  人間でなければ、保存方法は誤りではない。
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