第三章 砂漠の薔薇3

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 ゆで小豆があったことにも驚いたが、 しきりに宝来が喝采を浴びていた。  粥が、疲れた胃に優しい。  ここのメンバーは、これから朝市に行く者たちであった。 売る者、買う者が、一服している。 ここは、穴場なのだそうだ。 「美味いな…」  しかも、かなり美味しい。 宝来の粥を一口盗んでみると、 不思議な味がしていた。 薄い味のお汁粉のような、赤飯の粥のような。 やや甘さがあった。 「微妙な味だ」  ふと、宝来が笑う。 「疲れた、胃に効く感じだ。 政宗も今度、朝食に粥を出してみたらどうだ?」 「それもいいね。でも小豆はなしだな…」  たわいもない会話が、今は心地よい。
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