序章

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【七英雄】…かの魔王を討ち果たした、各国から集められた英傑達… 種族や性別、国境をも越えた彼らの絆は…後世に永久に語り継がれるであろう… ここはそんな彼らの…魔王を討ち果たす前後のお話… ーーーーーーーーー グラディス戦記1093年…魔王軍と対魔王軍の戦争“天地海戦役”… グラディス大陸の北方にあるノースグレル連邦国の更に北に魔王はいた…そんな魔王との決戦を明日に控えた七英雄達は… ノースグレル連邦国と魔王領土の国境付近にある村の酒場にいた… 『かんぱーい!!』 「んぐんぐんぐ…っ…ぷはー!!旨いのじゃ~!!染み渡るの~♪」 元気な乾杯と共に大ジョッキに注がれている酒を一気に飲み干した黒いローブを着た紫髪の幼女は、れっきとした成人であり、年の上では七英雄で一番上のオルストーン魔国の魔女 ミラージュ・スティグナ… そんな彼女の飲みっぷりを見ていた、テンガロンハットをかぶった紅いツインテールの女性である、ウェストハイン公国の《四戦華》と呼ばれる一隊長のリリス・ネイトカーナが口を開く… 「相変わらず凄い飲みっぷりね~?そんな小さい体のどこにはいんのよ?」 「む!小さいは余計じゃリリス!旨いものに大きさは関係ないわい!」 「いやいや、ツキカゲとかセレンティーヌだったら…ああ、あそこに溜めてるんだなってなるけど、あんたわね~?」 「ぬぬっ!人権侵害じゃ!人の胸を見て侮辱とは許せん!!」 「ええ~?私別にあんたのまな板の事なんて言ってないけど~♪」 「ぬ~!また言ったのじゃ!ロー~!!リリスが虐めるのじゃ~!!」 リリスの皮肉に耐えきれなくなったミラージュは隣に座っていた黒い騎士鎧を着た黒髪の帝国騎士 ロー・G・ドラインハーツに泣きつく…
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