序章

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各々が己の全てをかけて戦っている頃…ショウは魔王の間の扉を開ける… …魔王の兵も居なく…ただ広い空間に王座があり、そこにいた…。 「…十三年と175日振りだな?」 …魔王ナイトメア…世界各国に喧嘩を売り世界を混乱させた根源…ショウは一歩一歩確かに近づく… 「…会いたかったか我に?殺したかったか我を?」 「…言わなくてもわかるだろ?」 ショウは二振りの刀を召還しながら魔王に答える…魔王も微笑みを浮かべると立ち上がり野太刀を召還する… 「神器夜桜と神器雪月…相も変わらず美しい刀だ…」 「魔神器白影華…恐い色だな相変わらず…」 …互いに互いの武器を褒めながらも、両者は静かに殺し合いの意識を高めていく… 【強欲の破壊狼】【銀閃の骸狼】…決して英雄らしくない呼び名で呼ばれているショウは何も気にしない… …ただ己らしく、欲望に身を委ねるように行き続ける… 「…お前の演説なんか聞きたくねぇんだよ」 「なれば、後は殺し合いながら語ろう…我に聞きたいことが山ほどあろう?」 「ねぇよ別に…イーストグレン帝国 三帝【銀狼帝】ショウ・ヤノツキだ」 「…我は魔王ナイトメア…さぁ、刻もう反骨の鎮魂歌を!」 …魔王の言葉を皮切りに、両者の刃が交わる… …彼は笑う、欲望に身を委ねるように…息をするように欲望を満たし、歩くように欲望を満たし、眠るように欲望を満たす… …全ては一つにつながる… …快楽へと…
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