序章

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「ミラージュ、お前の魔法はマジですげぇ、一つを究めてもまだ究めようとするその生き方を異端って言う奴もいたな」 「…いたの…そんな輩も…」 「お前の複合魔法がこの世界を守り、世界の常識を変えた、ホントにすげぇよ」 「う、うむ…」 「ツキカゲ、刀神に相応しい剣技、素直にすげぇよ、鬼の血を引いてるからとか才能だからって一線引いた奴もいたな」 「そうでござるな」 「人一倍の努力家のお前の努力がこの世界を守り、世界の在り方を変えた、ホントにすげぇ」 「…こそばゆいでござるな」 「ロー、お前の才能は単純に凄い、聖剣をも使いこなし世界最硬なんて言われるお前に嫉妬する馬鹿もいたな」 「いましたね」 「お前の皇帝に対する忠義心が、この世界を守り、世界の正しさを教えた、普通にすげぇ」 「ありがとうございます」 「ゼフィー、お前の全てが規格外で神に愛されてるとか馬鹿みたいにすげぇ所を、化け物扱いするマヌケもいたな」 「覚えていない」 「お前の人を思いやる優しさがこの世界を守り、世界の意味を持たせてくれた、馬鹿みたいにすげぇ」 「褒めていないだろ」 「セレン、ただ普通にしているだけ完璧なお前を、勝手に高嶺の花と思い込み距離取る野郎どもがいたな」 「いすぎで困るな」 「お前の平凡を好むその思いが、この世界を守り、世界を笑顔にしてんだぜ?ただただすげぇ」 「褒めても何も出ないぞ」 …ショウは1人づつに言葉をかけ終わると、少し間を取り頭を下げる…他の七英雄も言葉を失うが、ショウは頭を上げて口を開く… 「ありがとう、一緒に戦ってくれて」 …ありがとう…その言葉を言いたかっただけのショウ…普段なら普通に言える筈の言葉が言えず回りくどくなってしまった… …ありがとう…その言葉には色んな意味が込められている…色々と悩んでいた全員の顔が覚悟を決めたかのように落ち着く… 「ワシとリリスは右だからここでお別れじゃ、悪ガキども、年長者を敬わなかった怨み必ず晴らすからの!」 「公国に喧嘩売ってきたら、喜んで買うからそのつもりでね?撃ち殺すから」 ミラージュとリリスはそう言うと自国に向かって歩き出す…今生の別れでないと信じ…
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