序章

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セレンと2人きりになったショウは、それぞれの国に向かって歩いていた…。 祈りと神霊の国 エルトロン法国…セレンの一族であるフォルカニア家が代々統治している。 神霊と呼ばれる神の御使を祀り、神の加護を信じる信仰国家…。 セレンの亡き母、アルティレーヌ・Y・フォルカニアとショウの亡き母はメルフィアーナ・Y・フォルカニアは双子の姉妹であり、ショウとセレンは従兄妹… 2人とも、格式とか伝統に囚われたくない性格であったが、ショウは実力主義の帝国に行ってしまった為、セレンは仕方なく法国に残っているのが正直な話…。 「…まったく…せっかく自由だったのに、また法国の格式だとかに縛られるのか…」 「ん?そんなもん気にしてたっけ?お前の事だから、イルに任せっきりにしてると思ったわ…」 「お前に言われたくないわ馬鹿狼。確かに法国を支えているのは事実あいつだがな…」 …そんな話をしながら楽しそうに歩く2人…ショウとセレンは従兄妹でありながら、互いを尊重し切磋琢磨すると同時に… 「かっかっか~!お前も可愛いな~セレン~?愛しいわ~狂おしいわ~愛してるわ~!」 「………ふ……ふん、ば、馬鹿狼が……そういうのは…2人きりのとき…いや、今2人きりか…そ、それに…わ、私も…愛して…」 「おーい?セレンどうしたんだ~?早く来いよ~?」 「………………馬鹿狼…」 血の繋がりを超えた異常な愛情… ショウは特に意識してはしていないように見えるが…。 (…ほんと可愛いなアイツも…マリアがいなかったらどうなってたことか…) …そんな事もない様だ…。
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