序章

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この世には、多種多様な種族が存在する。 人種、獣種、魚種、魔種、竜種など…多くの種が存在し、人種だけでも人間族、獣人族、魔人族、竜人族、鬼人族など… さらに多くの種族が存在する…。 かの古に存在したとされる十二神王には、【人神王】【霊神王】【獣神王】【魔神王】【竜神王】【鬼神王】【海神王】【屍神王】【地神王】【森神王】【武神王】【天神王】…全ての種の祖とされており、全てが平等である証だった…。 しかし、現代では…人間族が支配する残忍と策謀が入り混じる世界となっている… そんな中でセレンの所属するエルトロン法国は妖精族が統治しており、基本的に他種族との関わりを持つ事を是としない種族である。 人間族と違い血縁配偶は当たり前で…セレンとショウ…本来であれば法国の二大英雄が夫婦になる事を望む声が挙げられたが… ショウの亡き母は同族とではなく、魔王の伴侶となった…。よりによっての魔族との関わり…ショウが法国にいる事を望まぬ声もあった…現法王メフィスターレ・Y・フォルカニアは孫であるショウを擁護していたが… 「法国出て行くよ婆様」 「婆様と呼ぶな愛しい孫よ…出て行くのか?」 「…ああ…アホ親父は何処行ったかもわかんねぇし、母上も死んじまった…厄介者はいない方がいいだろ?」 「…お前も…私の愛しい孫なのだぞ?」 「純血の孫にその愛を注いでやってくれよ?セレンとイルは婆様に似て優秀だしな」 「婆様と呼ぶな。私はまだ5400歳だ」 「…まぁ、俺に子供でも出来たら会いに来るよ」 …と、ショウ自ら法国を出て行った… あれから十数年…七英雄として再開するまで話す事は無かった…ショウとセレン…。 会えなかった溝を埋める様に、最後の道のりは会話する2人… 互いに自国に着くまでひと月ほど… セレンは祈り願う… …今この時が永遠に続いて欲しいと…。
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