序章

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「は?」 あまりの突拍子の無い話について行けないショウ…ジルベルトは掛けている眼鏡を上げると言葉を続ける…。 「閣下、御同行を願います。閣下に敬意を払い御同行という形をとっております。」 …クローバー部隊は帝国の法を管理している部隊…下手にごねてもめんどくさいだけか…とショウが考えていると… 「貴様ら、ショウは帝国の英雄だろ?帝国の為に命をかけたのに反逆罪?帝国の頭はおかしいのか?」 セレンの殺気が辺りを覆う…このままでは本当に全員殺しかねない…ショウはセレンの頭を撫でながら口を開く… 「落ち着けセレン。こんなとこで言い争っても意味ねぇよ…おい、同行って事は俺はまだ三帝なんだな?」 「勿論でございます。」 「あっそ、フェリア…お前とそこの小隊でセレンを法国まで送ってやってくれ」 「は、はい!隊長」 「それぐらいの我儘は通るだろ?」 「問題ございません。その様に判断して頂けると思いアジューカス中尉に同行していただきました」 「あっそ。んじゃ行くか」 ショウはそう言うと、用意されていた馬車に乗り込む。セレンに声をかけてやれなかったな最後と思いながらも馬車は走り出す。 …着々と絡み合う…。 …複雑な歯車が…。 …着々と動き出す。 …始まりの幕が…
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