序章

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「あ~なるほど、お前らの言いたいことが良く解ったわ♪」 「…ゼー…ゼー…前半は諦めたが…後半は理解して貰えて良かった…」 ようやく理解をしてくれたショウにゼノヴィスは息を切らしながら項垂れるが… 「こっんの!馬鹿者め!戦い前にスキルを発動する馬鹿がどこにおる!」 「…ちょっとロー…防御遅くない?耳痛いんだけど…」 「いやいや、デュランダルがただの叫び声を攻撃と判断しただけでも凄いですよ」 「…色んな意味で耳が痛いな…」 「おやおや?セレンが冗談とは世も末で御座るな?」 …傍から見れば何してるのだ?そんな状況なのに誰一人慌てない…自信と異質が彼らを占めている由縁である…。 「なんかわりぃな?でもよ俺は本気でいってんだぞ?獅子王ゼノヴィス、びびってんのか?いつもの傲慢さはどうしたよ?」 若き帝は問う、世界最強の一族の長に… 「たわけ、我があんな脆弱な魔族の軍に恐怖する事等あり得ん」 長は答える、我こそが“傲慢”であると… 「だろ?ツキカゲもこんな大軍、逆に食いごたえあるもんな?」 若き帝は問う、時代最強の剣士である鬼武者に… 「うむ、拙者も紅桜も腹が減って仕方無いで御座る」 鬼武者は答える、我こそが“暴食”だと… 「ロー?いつまでも俺の背中見てんじゃねぇぞ?妬む余裕があんならな?」 若き帝は問う、世界最高峰の防御力を誇る黒騎士に… 「…自分はまだまだ未熟者なんで、いつか先輩を超えるまで死なないっす」 黒騎士は答える、我こそが“嫉妬”だと… 「リリス~…ムカつかねぇ?この程度の軍で俺たちを止めようとしてんだぜ?」 若き帝は問う、世界最高峰の視野と射程距離を持つ銃士に… 「はっ?舐めきってるわね…余分に千回多く殺してやるわよ」 銃士は答える、我こそが“憤怒”だと… 「ミラージュ、これが終われば、のんびり研究出来るな?」 若き帝は問う、世界最大の魔力と知略を持つ魔女に… 「そうじゃの~さっさと終わらせようかの?」 魔女は答える、我こそが“怠惰”だと… 「セレン、今日も魅せてくれ可憐で妖艶な剣舞をよ?」 若き帝は問う、世界最高峰の剣舞を持つ妖精族の女王騎士に… 「いいだろう、良く見ておけ?私が全てを魅了するところを」 女王騎士は答える、我こそが“色欲”だと…
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