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成績優秀、スポーツ万能、容姿端麗。優等生な彼女、桐島椿。
誰もが憧れる高嶺の花。無論、俺なんかが手が届く人なんかじゃない。
なのに、俺は見てしまった。彼女がナイフの如く鋭い鋏を使って女性の腹を切り裂いて、鋏についた血を拭き取りながら笑っていた。
腸や子宮、腹や心臓などが女性の体から出ていて、額には彼女が持っている鋏と同様の鋏が刺さっていた。
怖い、今すぐ逃げたい。
カランッと近くにあった鉄パイプを蹴ってしまった。
「誰!出てきなさい!そこにいるのは分かってるのよ!」
気付かれた・・・・・・あの女性のように殺されるんだ・・・・・・。
ゆっくりと足音が近付いてくる。目の前で足音が止まり、目を開くと目の前には鋭く尖った鋏がむけられていた。
「貴方、私の秘密見たのね?」
こくこくっと言葉の代わりに頷いた。
「そう……」
スッと鋏が目から首元に動き、彼女は嬉しそうな表情で、まるで新しい玩具を見つけた子供のように笑っていた。
「貴方、私の『下僕』になってもらうわね?」
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