クソ占い師と猫トイレ係の奇特恋愛事件簿2

【2】動物霊の通り道になっています

「あっ、そうだそうだ、ただいま」
「え、たった今帰りましたよ……ね(なんで戻ってきたんですか)」
「言い忘れたことがあったから戻ってきてやったのよ。君さあ、死ぬんでしょ？　だったら早く捕まえてこの世からさよならすりゃいいじゃん」

「そんなこと言いにわざわざ戻ってきたんですか？　そりゃ捕まえようと思ってますよ。でも、怖いものは怖いんです。動物の霊なんて見たこともないし、そもそも人の霊すら見たことがないのに動物の霊を掴めとかほんと無理な話としか思えないんですよ」

「……へえ。言い返せるんだ。ふーん。で、人の霊も見たことないとか言えるんだ。はは。まあいいや。とにかく、言い忘れたってのはさ、そろそろ時間がなくなってきてるわけ。だから急いでってこと」

この二、三日中に必ず捕まえて。それだけ。今度こそじゃね。と言いたい放題言って出て行った。

次こそは捕まえないと。

怖いけど、ちゃっちゃと捕まえて終わりにしなきゃならない。