【2】動物霊の通り道になっています

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同じようなことが一週間続いた。 感じることしかできないけれど、毎日くるソレは同じもののように思った。 最初の二、三日は怖くてびびっていたけれど、流石に一週間同じことが続くと慣れてくる。 それにもし呪おうとして取り憑いていたり、殺そうとしているのならばさっさと殺すだろう。でも、そういうことはしてこない。ということは、他に目的があるんじゃないか。だったら自分も視れるのかもしれない。 夜中の二時を回った頃、いつものようにソレは現れ始めた。 まずはいつも通りに部屋中が凍りついたように寒くなる。 スと左の角に黒い影が通る。 黒くて長細い尻尾のようにも見えた。 猫か。 来た。 背筋が凍る。 何かが後ろにいる。覆い被さってくるようにじわじわと恐怖を忍ばせてくる。 唾を飲む。布団を掴んでいる拳をギュッと握る。 背中を冷たい何かが這う。 ダメだ。怖い。目をギュッと閉じた。 布団を頭から被ってしまえばそれ以上ソレは何もしてこない。 時間が過ぎるのをいつも通り待てば朝になる。 そしていつの間にか消えてくれる。 でも。 終わりはない。 遅かれ早かれ対面することに変わりはないのだ。 だったら。 意を決して勢いよく振り向く。 そこには、ソレは、その姿は。 はっと大きく息を呑んだところで巨大な黒い塊に飲み込まれた。 一瞬の出来事だったんだ。
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