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生まれ変わりたい。
私は切実なほどに、そう想っていた。
今までの自分から、決別したい。
それは別に"ワタシ"のことを言っているわけではない。
ワタシは今まで、私を守ってくれた。
例えるならそう、親友のようなものだ。
だから私は、ワタシを排除するようなことはしない。
ずっとずっと、隣に寄り添って欲しいと願っている。
決別したいのは、弱い弱い守られなければ生きていけない、私自身だ。
「さー、なに飲むよ?」
「…………」
そんな真面目な考察とは別に、切間はダラダラとした様子で冷蔵庫を物色していた。
まったくひとの家に来てるっていうのに、遠慮がない。
「ん、どうしたん暗戸っち?」
「なんでもない……っていうか、ここ切間の家じゃないよ?」
「ンなこた知ってるっての。なに? 今のギャグ? ヒャハハ、ちょいウケだな」
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