701人が本棚に入れています
本棚に追加
/287ページ
「それじゃ、プレゼントターイム!!」
千歳の掛け声で私は隠しておいたプレゼントを取り出した。
「私と柚月とヒロとタカからのプレゼントはコレです! ヒロとタカに選ばせたら趣味悪いんで柚月と選びました!!」
「お前いつも一言余計なんだよ!」
「でも俺たちじゃ何買っていいかわからなかったのは事実」
「あははっ。 ありがとう!」
ナツが笑いながら袋を開ける。
中身はブランケットと妊娠線予防用のスキンクリーム、ノンカフェインの紅茶だ。
「わぁ! 嬉しい!!」
「このクリーム、姉ちゃんのお墨付きだから」
「めっちゃ効きそう!」
「そういやちょっと腹出てきたな。
いてっ」
ヒロが無遠慮にナツのお腹を触ろうとして、千歳に叩かれた。
「ふふ。 ちょっとずつ重くなってきたよ。
胎動はまだ感じないけどね」
そう言ってお腹を優しくさするナツはもうお母さんの顔をしていた。
「じゃあ次は僕から。
って言っても選んだのは由紀だけど」
「先輩ママさんが選んでくれたなら間違いないね」
たっちゃんからのプレゼントはクラシックの胎教CDと安産祈願の御守りだった。
「明日からこれ聴きながらブランケット被って紅茶飲めると思うと幸せ~。
皆ホントにありがとね」
ナツは本当に嬉しそうで、あげた私たちも幸せな気分になれた。
最初のコメントを投稿しよう!