行き先のない感情

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行き先のない感情はどこに行くのだろうか。 感情はやがてカタチになり、意志を持って自分に答えてくれる。 いつものように、暗い部屋の中に独りでいる。何をするわけでもなく、ただただ怠惰な日々を過ごす自分にとっては、外の世界がどうなっていようとも関係ない。 たとえ自分以外の全人類がいなくなっていても。 「...食糧...尽きてきたな...」 独り言を呟く。 食べる物がなくなってきたので、外に取りに行くことにした。 只今の時刻は12時。昼真っ只中だ。 近くのスーパーまではそう遠くない。大きめのナップサックを背負い、サバイバルナイフを太股に装着し、家を出る。 「なんでこうなったのかな...」 独り事をまた呟き、ぽつり、ぽつりとスーパーへと足を運ぶ。
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