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「うそ……だろ?和が、暗殺者!?」
涼は呆然として、もう居ない和に詳しく聞くすべも無く、ただ小さく呟くだけだった。
「お帰りぃ」
和が帰宅する道すがら、まだ基地に戻っていなかった四人が和の帰りを待っており、零が機嫌の悪そうな和に話し掛けた。
「何や、その湿気た面は。振られでもしたんか?」
零は和の顔を見て苦笑気味に問い掛けると、和は曖昧な表情を浮かべて余所へと視線を向ける。
「今まで正体隠していたのだから、仕方がないですよ。所詮は一般市民。大方正体知って変な目で見てきたのでしょう?」
アフラは大体予想がつくとばかりにそう言うが、和はそれに関して何も言わなかった。
自分の正体を言うだけ言って逃げて来たのだから、二人がどういう反応をしていたのかなど知らない。
怖かったのだ。二人に人間では無い物を見るかのような視線を向けられるのが……。
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