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祭壇があって、1人がその上に横たわり、もう1人がそばに立っているところまでは同じだったが。
――その2人は、慧と九鬼じゃなかった。
それに、その2人とオレがいるのは九鬼の別荘の中でもなく、どこかわからない小高い丘の上だった。
本当なら夜明けが近づいていたはずなのに、背後の空は、血のような色の夕焼けに染まっていた。
その光景が現実のものなのか、それとも夢か幻を見ているのかはわからなかったが。体が動かないので、オレはそれをただ眺めているしかなかった。
立っている方の男は、やたらと彫りの深い、どう見ても日本人じゃない顔をしていて。服装も、まるで大昔のギリシャ人か何かみたいに、体に布をゆるく巻いたような風変わりな格好をしていた。
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