また明日

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また明日

 小学校に通うになってすぐ、とっても仲の良い友達ができた。  学校にいる時も一緒。行き帰りも一緒。でも、どっちにも習い事があったから、帰ってから遊び直すことはできなくて、いつも、残念の気持ちでバイバイをした。  分かれ道で手を振り、『バイバイさよならまた明日』。それが私と友達の日課だった。  そうやって、何年もその子一緒に帰っていたけれど、中学に上がって、お互い、自分と相手の性別の違いを意識するようになったところでその関係は終わった。  別の、同性の友達と帰るのが当たり前になって、もう一年以上が経った頃、友達に付き合って遠回りをし、私は久しぶりに小学校の頃の通学路を歩いた。  そこで見かけた懐かしい顔。たった一年ちょっとですっかり男っぽくなった友達が辻の向こうを歩いていた。その隣には見知らぬ女の子が寄り添っている。  声をかけることもできず、私はただ二人の後ろ姿を見送った。少しだけ胸を痛ませながら。  今はもう、私じゃない誰かと帰路につくようになった友達。…友達だと思っていたけれど、そう信じていたけれど、本当はもうずっと前から、友達としてじゃない目で見ていたんだろうね、私。  バイバイさよならまた明日。  私と『彼』の間では、もう交わされることのない約束。それわ当たり前に口にしていた当時の私達に…バイバイ。さよなら。  明日は、もう、きっと平気。 また明日…完
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