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現金な神父め。
「人寄せパンダになるなんてごめんです」
「地下に戻って何する気だ?もう十分耽ったろ?」
腕を引き
僕だけに聞こえる小声でいやらしく囁く。
結局
「私の話が終わったらこの箱を持って回れ」
言い争う気力もなく
「クソ……」
献金箱を手渡された僕は
大人しく教会の一番後ろの席へ腰を下ろした。
直に厳かなオルガンの音が鳴って
朝の礼拝が始まった。
「おはようございます、みなさん」
神父が祭壇に立ち
鼻につく掠れ声で語り始めた。
その時だった。
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