episode175 酔狂サーカス②

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それで 僕はどうしたかというと――。 「征司お兄様、起きて下さい」 「ンン……」 陽が高く昇る頃 地下室に戻り。 「そろそろ屋敷へ戻られたらいかがです?」 無防備に肌を晒して眠り続ける王様を揺り起こした。 「屋敷へ帰れだと?」 けだるく身を起こすベッドの足元には 今日もワインの空き瓶があちこちに転がっている。 「何時だ?」 「さあ、時計がないから。でも直に夕方になる時間です」 ボトルを片づけながら 僕はできるだけ自然な笑顔を浮かべた。
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