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それでも、嫌味や文句を言いながらでも相手をしてくれる、そんなあげはさんに会いたくて最近は帰っていたようなもの。
別に…あげはさんに対して変わってきた感情を隠すつもりは、ない。
ただ今はソレが、愛情なのかなんなのかわからないだけで。
「北馬さん、俺いい意味で変われるかな…」
「そんな本人次第なことを俺に聞くことが間違ってる」
「確かに……」
苦笑いを浮かべていればさらに続けてくる。
「そう思えるようになったってことは、ちょっとは変わってきたんじゃないのか?」
「……そうかな」
つぶやいて窓の外を見た。
今はただ…三日会えないことに落胆するだけ。
公私混同していいと言われたならば、きっとめんどくさそうな顔をするあげはさんを俺は笑顔で連れて行く。
数時間前に見送られたのに、もう寂しくて……
……今、俺の中にある思いはただ、会いたい……って思う心。
そう……あのヒトに、会いたいだけ。
つまらない感情に流されてるわけじゃない。
同情、とかそんなものじゃない、俺の本心。
……スキ?
いや、なんか違う気がする。
愛情はあるんだろう、でもソレがどんな感情なのか今の俺にはわからない。
ただ…シンプルに会いたい…それだけ。
今の自分の中にあるのは、ただソレ…だけなんだ。
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