living.2

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趣味、アニメを見ること、と書かれていたことを思い出す。 アニオタ……って、ちょっと引いた。 ソレを彼女曰く見下した顔で言えば、叫ばれて間近で平手を受ける。 いつもならこんな攻撃避けることは容易いのに、至近距離とまさかココでするとは思わなくて油断していた。 地味に左頬が痛い。 叩かれたところを押さえ凝視していると、 「アニオタと呼ばれる言われはない!」 イヤ、アニオタなんでしょ? 三十にもなってアニメ好きとか、そうとしか考えられないけど? なんだかいろいろ叫んでいるが、結局マンガ好きと言いたかったらしい。 こっちからしてみればどっちも一緒にしか思えないんだけど。 でも、本人にしてみたら違うんだろう。 まぁ、趣味はヒトそれぞれだし? 別にいいか、なんて思ってると彼女が遠慮がちなのかわかんないけど、服を小さく掴んでくる。 アレ?さっきより顔色悪くなってない? イヤ、でもその前に本題。 「僕と賭けしましょうよ」 「………は?」 ここでサヨナラするには、ちょっと惜しいヒト。 お見合いがウマくいくかいかないかはどうでもいいとして、まだ繋ぎ止めておきたい。
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