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「あげはちゃん、相変わらずだね」
「みっともないくらいに泣けばいい。言いふらしてあげるから」
「月海さん、言いふらすのだけはやめてください」
泣くことはするんだ…
最近、家にいる時の雷は甘いことばかり言ってきてるから、外仕様の雷を見るのは久しぶりでなんだかちょっぴり違和感。
ニコニコと浮かべてる笑顔は、最初の頃にあたしに向けていたもので。
こうして誰かと一緒にいるところを見て思う。
今、家で見せているのはホントの雷、なんだって。
でも、きっと今が楽しいのは、期限付きだから。
あと四ヶ月後くらいには、バイバイ…するヒト。
あたしとしては、今の状態のままでいい。
現状維持ってヤツ?
雷は違うかもしれないけれど。
「僕、あげはさんのこと…」
…ん?なんの話?
「ヒトとしてどうかと思います」
「はぁ?」
確かにボーッとしてて三人の話なんかこれっぽっちも聞いてなかったけどさ。
いきなりヒトを否定するって何?
失礼すぎるにも程がある。
「ちょっと雷、どういうこと?」
「そのまんまの意味じゃないの?」
隣に座る雷を睨んでいれば、コーヒーを飲みながらの月海の言葉。
「月海まで!フォローしろとは言わないけど、親友としてちょっとくらい否定してくれてもよくない?」
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