living.11

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質問したのあたしだけど、なんか聞かないで的なオーラ?って言うの?出てるから。 「相談にはきっと乗れないけど、話くらいは聞けると思う」 ヒトにアドバイスできるほど、そんなにつきあったことないし。 前に雷に場数踏んでるって言ったこと、アレ、ウソだしね。 「乗らないし思うんだ」 「あんた、知ってるでしょ、あたしの恋愛事情」 「まぁ、知ってるけど」 ちっちゃい頃から一緒だったんだから、ソレを知らないわけがない。 納得したらしい月海は小さくため息をつく。 「……どうしようもできなくなったら話に行くから」 「いつでもどうぞ」 「っていうかさ、前に写真撮られてたのにいいわけ?」 自分の話はこれ以上はカンベンとばかりに百八十度話題を変える。 まぁ、いいけど。 あの週刊誌が出た時はすごかった。 またたく間に全国に駆け巡った『五十嵐雷、新恋人発覚!』とかっていうニュース。 もちろんあたしのことは何も言われなかったけれど。 イヤ、言われても困る。 あたし、雷の恋人じゃないし。 「いいわけないと思うんだけどね」 写真を撮られたスーパーは一時取材陣が見え隠れしてた。 あと、たぶん雷のファンらしい方々がたくさん。 あの日以降、雷はスーパーに行くことはなかったから、ファンの方々の足は遠のいたけど。 まぁ、やっぱりそこが一番近いから堂々と買い物に行ってたけど、取材に来てたヒト達に気づかれることもなく。
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