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…さては七夕ちゃん、何か言ったわね?
この子、子供もいるのに料理下手だから、食べる専門みたいな感じだし。
作ってるの藍河さんだって聞いたことあるな。
「あのね、あげはちゃんの作る料理は天下一品なの」
「前にも言ったけど、ハードル上げるのやめてくれる?」
うっとりとした眼差しの七夕に呆れるしかない。
天下一品とか初めて聞いたわ。
「そうですね、あげはさんの手料理はどれもすごく美味しくて、なんだか僕太ったような気がします」
「そのまま太って仕事ができなくなればいい」
返す言葉が冷たいよ、月海さん。
まぁ、あたしもフォローなんてしないけど。
「レシピ通り作れば誰だってできるでしょ」
『アレが?』
「なんで月海と雷が同じこと言うの」
しかもニ人とも眉間にシワを寄せた表情。
「僕、あげはさんがレシピ見てるところ見たことないですよ?」
「あんたのは男料理って言うの」
「そこまで雑に作った記憶ないわ」
なんなのさニ人して。
「イヤ、たまに大丈夫かって思う時ありますよ?」
「二度と作らないぞ」
「あぁ!それだけは勘弁してください!」
ジト目でそう言えば嘆いてくる。
でも、なかなかに楽しそうで。
「まぁ、餌付けされちゃって」
「別に餌付けしてる覚えはない。ただ、洗い物以外で二度と雷にキッチンに立ってほしくないだけ」
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