living.11

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「何かしたの?」 「何作ってたか知んないけど、コンロとレンジ壊した」 どうすればコンロが壊れるかは謎。 レンジは案の定、生タマゴをチンしてた。 「七夕以上のヤツがここにいたなんて」 「感心しないでよ。もうすっごい大変だったんだから」 「あげはちゃんに何か作ってあげたかったんだよね」 似た者同士、気持ちでもわかるのだろうか。 だとしても、自分の力量っての? わかってやってほしい。 「そうなんです、日頃の感謝を形にしようと思ったんですよ」 「気持ちだけでいいから」 あのあと、あたし一人でどれだけ大変だったか… キッチンを破壊しかけた張本人は仕事に行くし。 たぶん十分ほど途方に暮れてたよ。 「あー、あの時ね。アレは悲惨だったわ」 とりあえず途方に暮れてても意味ないから月海を呼んだんだけど。 そういえば、あたしのせいじゃないのに、管理人さんにも怒られたなぁ。 遠い目をしてるあたしの前で三人は何やらワイワイ言ってるけど、もうなんかめんどくさい。 …そろそろ帰ろうかな? なんて考えてると、こっちを見た雷がフッと優しく笑って。 「あげはさん、そろそろ買い物に行きますか?」 何かを察してなのかそんなことを言ってくる。 だって、今日買い物に行くなんて一言もあたし言ってないもの。
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