living.13

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目の前で正座をする、白いタキシード姿のげーのーじん五十嵐雷。 なんか、衣装のまま慌てて帰って来た感じっぽい。 ただなぜ正座しているのか、あたしには全然わからなくてマンガを開いたまま首を傾げる。 「今日は帰らない予定じゃ?」 確か、今朝そんなこと言ってた気がするんだけど。 アレ?聞き間違ったのかな? 「うん、明日の予定、なんだけど…」 「何?歯切れ悪いわね」 「ごめんなさい」 え、なんで謝られる? 何かあったのかしら。 土下座でもする勢い、ってことはまた写真でも撮られた? イヤ、でも、最近は一緒に出かけてないけど。 「家がバレました」 「……──っはぁ?」 「まぁ、正確にはマンションがバレたんだけど」 「同じことだ」 えーと? ってことは、また前みたいな感じで今度はマンション前に取材陣が押し寄せる? 「同居してることもバレたみたいで、コレ撮られた写真が載ってる週刊紙デス」 差し出してきたその本を受け取って見てみれば、まぁなんと後ろ姿の雷と…あたし。 コレは…七夕の病院に行った時のヤツか。 んー?でもコレ、結構前じゃない? それでも使われるんだ。 「実はコレ、もう出ちゃってて…あげはさんにも他のヒトにも迷惑かけると思うんだ」 「あぁ、だから電話じゃなくて帰って来たの」 後ろ姿だから今回はモザイクもかかってなくて、外に出ればすぐにあたしだってわかる。
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