living.2

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ホントはこのお見合い、会うだけ会って断るつもりだった。 写真の中の北原あげはは少し幼くて、ただ軽いだけのような女に見えて。 まぁ、軽いとか俺に言われたくないだろうけど。 でも実際、本人を前にして話してみると、違うってわかった。 軽そうに見えて、実はそうじゃないんですってパターン。 遊び慣れ、は、してないな、ぜったい。 そんなことを思いつつチラッと彼女を見ると、帯を緩めてラクになったのか少し顔色がよくなって眠る姿。 正直言って、黙っていると誰の目にも触れさせたくないキレイさ。 まだそんなに話してないからわからないけど、たぶんちょっと残念なヒト。 ソレがいろいろと半減させてるっぽい、たぶんだけど。 外に出る前に思った、このヒトをオトすと気持ちいいんだろうなって。 ほとんど話せていないからわからないけれど、マンガ好きのヒトはどうすればオチるんだろう。 自分の経験を生かせることができそうにないヒトは初めてだ。 「雷ったら、そんなに見つめてもまだ起きないわよ」 「え、イヤ、見つめてたわけじゃ…」 母親から指摘を受けて、初めてそこでずっと見ていたことに気づく。 言われるほど見ていたなんて。
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