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「雷のガンバリじゃない?」
「え、俺次第ってこと?」
まぁ、そうなんだろうけど。
でもそこは、あげはさんにもがんばってもらわないと。
おもいっきり他人任せに聞こえたけどね。
「──あっ!」
「何?」
ふと声を上げる俺に、腕の中で上目遣い。
思うように動くと思ったばかりで、そのまま軽くキス。
ただ、もう動揺もしてくれない。
順応するの早すぎデス…
「駐車場で北馬さん待ってるの忘れてた」
「あぁ、とっくに帰ってるわよ」
「なんでわかるの」
「今日、雷をここに連れて来てもらう約束だったから」
あの時感じたのは間違いじゃなかったんだ。
まぁ強引にでもしないと、いつまでも帰って来れなかったと思うけど。
「帰ってるならいいや。そんなことよりあげはさん、俺ハラ減った」
「カレーならあるけど?」
「食べる」
この先、まだ一緒にいるヒト。
いつだったか、そんなことを思ったことがある。
これからは、一生一緒にいるヒト。
「スキだよ、あげはさん」
「はいはい」
気持ちを伝えても、当分はこうやってはぐらかされるんだろうけど。
いつかはぐらかされることができないようにしてやる。
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