living.2

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「ルール」 「ルール?」 「そ。でもめんどくさいからルールなんて作んない。だけど一つだけ」 まぁ確かに、決めたところで?たぶん忘れるだろうし。 「半年経ってお互いなんとも思ってなかったら、お互いここを出て行く」 あぁ、覚えてたんだ、俺が言った賭けのこと。 倒れる寸前のことだったし、記憶にはないと思ってたのに。 「わかりました。半年であなたをオトしますよ」 ……あ、本音言っちゃった。 慌てて口を押さえれば、キョトンとしたあとケラケラと笑う。 「オトせるものならオトしてみなさい。あたしは半年では雷をスキにならないに賭ける。賭けるものはあたし自身」 勝つ自信があるのか、ニッと不敵な笑みを浮かべ自分自身を差し出した。 おもしろい、もらってやる。 「では僕も、僕自身を賭けましょう」 利害一致、なのかなんなのかわからないけど、ガッチリと握手を交わした、なぜか。 勝たせてもらうよ、この勝負。 半年後が楽しみだ。
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