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あ、イヤ、よく誤解されるけど、別に二次元の男に入れ込んでるってわけじゃないから。
恋愛する気がないって言うだけで。
そんなこと、雷に言うつもりは全くないけど。
だって、確実にバカにされる気がする。
「テレビ見ないんですか?」
「たまに見てるけど見てない」
「…どういう意味です?」
「単に脳に留まってないだけで、どうでもいい情報は。あ、帰って来るのよね?友達来てるけど、いい?」
言ってしまって思った。
雷があたしをバカにするだろう要素を自ら言ってしまったことに。
続け様に違うことを言ったけど、どうか触れてくれるな。
「友達、ですか?」
あ、ダメだった?
考える素振りを見せる雷に少し不安になる。
ホラ、賑やかなのキライってヒトもいるし、このヒトは気にするヒト?
賑やかって言うか、やかましいんだけど。
「うん、そう。あの部屋を紹介してくれた親友、ってか悪友」
「そうなんですか。いいですよ、あげはさんの友達とも仲良くなりたいですし、気兼ねなく呼んでください」
イヤ、気兼ねなくはお断りだ。
そんなことを言おうものなら、ヤツらは毎日でも来る。
二十歳前後のあの元気さはもうないんだ。
毎日来られでもしたら、さすがにあたし屍になる。
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