living.3

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「……気をつけた方がいいよ?いろいろと」 「あげはさん、それってどういう意…」 「遅い!」 どういう意味だと聞きたかったんだろう。 だけど、第三者の大声に掻き消された。 第三者って、もちろん月海だけどね。 「悪い」 仁王立ちする月海に詫びるけど、悪いなんてちっとも思ってない。 思ってたら時間短縮のために走ったりするって。 「わかってたけど、ヒトが待ってるのにのんびり歩くな!」 「あんたが勝手に待ってただけ。前以て言ってくれてたら時間行動するわ」 まぁ、待ってるの知っててのんびりしてたのは、さすがに悪いかもしんない。 でもな、途中で雷に会ったしな。 「…えっと、あげはさん?」 「ん?あぁ、放置でごめん」 困ったような雷に声をかけられ、軽いノリでとりあえず謝る。 やっぱり悪いとか思ってないし、ひとっつも。 「ほほぉ、こちらがお見合い相手?」 テレビに出てる人間だとは気づいてないのか、月海は雷を上から下までマジマジと舐めるように見る。 まるで、品定めをしているかのように。 してるんだろうけど。 当の雷はそんな月海にタジタジになっている。 キャーキャー言われることはあっても、静かにマジマジと見られることはないだろう。
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