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「七夕から聞いてない?」
「は?何を?」
だから、引っ張んなくていいから、言いたいことを簡潔に言ってくれ。
「……三人目だって!イヤ、喜ばしいことだよ!けどさぁ!普通三人目にもなって実家帰って来る!?帰って来てもいいけど、せめて臨月になってからじゃない!?」
月海、ヒートアップ。
横で雷がビックリして目をパチクリさせてる。
そりゃまぁ急に大声出されたらビックリするだろうけど。
「一通り言ったらスッキリするから言わせとけばいいよ。口挟まなくていいし」
「え、いいんですか?」
「言いたいだけ」
困惑する雷を尻目にのんびりとお茶を一口。
「ここ紹介して帰ったら家にいんだよ、バカ藍河が!冬李さんの言った通りだったよ!」
ってか七夕ちゃん、妊娠したってあたし聞いてない。
別に聞かなくてもいいけど。
気にしないけど、周りがうるさいんだから。
「三人目とか…三人目とか!私の七夕がぁ……」
昔っから月海は七夕を溺愛してる。
高三で藍河さんとつきあうってなった時はまだよかったけど、二十歳で結婚するってなった時は家を破壊しかけたほど。
「…まぁ、いいじゃない。これから生まれるまでは七夕が家にいるんでしょ?」
「そうだけど!藍河がいると思うだけでハラ立つ!」
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