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あげはさんの友達はなんていうか……強烈?
今までにこんなヒト身近にいなかった。
あげはさんを筆頭に。
いたかもしれないけど、たぶん無意識に避けてたんだと思う。
赤の他人がいるのに愚痴を言い始めたのにはビックリした。
ホントに言うだけ言って帰るし。
「雷ってカレーはなんの肉?」
「はい?」
「牛か豚か鳥か」
別にカレーが食べたかったわけじゃない。
何を言っていいかわからなかったから、お腹が空いたとウソをついて。
だけど、ホンキに受け取ってくれているあげはさんに罪悪感。
「こだわりはないのであげはさんにお任せします」
「そ?」
今さらだけど、料理できるんだ。
肉を前に悩むその姿は、どこかの主婦のようにも見える。
「じゃあ、今日はぶ~た~」
あ、なんかすっげ楽しそう。
選んだ肉をカゴに入れて先に進み、なぜか卵の前で止まって。
今、なんか、ニヤッて笑わなかった?
斜め後ろから見た感じじゃそんな感じだったけど。
え?卵入れるの?
「あ!」
卵の疑問が解決してないのに、今度は何?
「そういえば雷ってげーのーじんだったね?」
「そうですね?」
「スーパーにいて見つからない?」
「ソレ、今さらですか?」
ホンットーに今さらな質問だな。
ソレ、買い物に出る前に気づくことだと思うけど。
……あぁ、このヒト、そういうことに興味がないから、今まで気づかなかったのか。
少しは興味持とうよ。
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