living.5

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「おはよう」 「…おはようございます…」 「カレー、あっためる?」 起きて来た雷に嫌みったらしく言ってみた。 だって、昨日できあがって部屋に呼びに行ったら、床の上で寝てたんだもん。 起きて来るの待ったんだけど、一向に起きて来なかった。 まぁ、人前に出るお仕事だから疲れてたんだろうけど。 で、起きて来たのはお昼過ぎ。 結構寝てたと思う、お風呂も入らずに。 「食べる…」 「おはようございます」 「……え?」 寝ぼけた頭をフル回転させているだろう雷は、そこにいるハズのないヒトを凝視している。 「寺越さんも食べますか?」 「はい、いただきます」 ニコニコと返事をしてくる寺越さん。 このヒトは雷のマネージャーだそう。 一時間ほど前に来て、起きて来ない雷をニ人で待ってた。 キッチンから見ると、何やら小声で話してる。 まぁ、テレビのお仕事の話なんて、他人に聞かれたらダメなんだろうけど。 でもそれは、あたしのいないところでしてほしい。 だって、めちゃくちゃ気になる。 いっさい興味はないけれど。 「できましたよ~」 ほどなくしてできたカレーを盛りつけテーブルに置けば、ニ人して目を輝かせ椅子に座った。 雷は昨日食べなかったからわかるけど、なんで寺越さんまで目を輝かせるの?
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