living.5

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「そうですよ、気になさらないでください。言いたかったことを先に言われて不貞腐れてるだけです」 言いたかったこと? それって… 「バカね。この先いつでも言えることでしょう」 もう二度とご飯を作らないわけじゃない。 おいしい、なんていつでも言えること。 とりあえず、半年は。 「……ソーデスネ」 いや、だからね? あぁ…もういいや、めんどくさい。 「らぁい?言いたいことがあるなら言いなさい?」 ニッコリと笑みを浮かべ覗き込めば、観念したような表情。 周りに言わせれば、あたしのこの笑顔は怖いらしい。 そんなつもりないし、どこが怖いのかわかんないんだけど。 「……誰よりも先においしいって言いたかっただけ」 なに、それ。 あなた、彼氏でもなんでもないし、ただの同居人じゃない。 「クソ…なんで昨日寝たんだよ…」 昨日の自分に悪態をつく雷は、あぁ…あたしをオトすんだっけ? どうオトすのか知んないけど、コレもその一つだと取っておこう。 もう、なんか聞くのもめんどくさいし。 スルー、ということで。 「お仕事何時からですかー?」 「もう出る」 立ち上がる雷はおかわりも素早く平らげたよう。 そんなに早く食べたら消化に悪いのに。 てか、ギリギリの時間だったんなら食べなくてもよくない?
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