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「大丈夫、月海ちゃんが来てくれるって」
待て、いつ連絡した。
てかなぜ、ダンナじゃなくて義妹が来る。
イヤ、きっと、どっちが迎えに来るか揉めて、第三者にじゃんけんで決めろと言われたに違いない。
きっとそうだ、間違いなく。
「明日、あたしも一緒に行くね」
「体調悪いんじゃないの?」
「朝ならマシな方だから、九時にここに来るね」
早くないかと抗議しようとすれば、けたたましく鳴り響くチャイムの音。
……仕事はどうしたよ、月海。
「ここに来る途中で連絡あったから来るの早かったね」
「あぁ……そういうこと」
もう、なんだろ、呆れるしかない。
とりあえずうるさいからカギを開けるけれど。
できることならば早々に帰っていただこう。
正直、ウザいから。
「仕事してるの?」
カギ開けてからここまで来るの早かったわね。
どうせ、エレベーター以外は走ったんでしょうけど。
なぜか息切れてるし。
そんなに走るスペースないと思うんだけど。
きっとここに来るまでも走って来たんだろうな。
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