living.1

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「僕、あなたのような趣味を持つヒト、すっごい興味あったんですよ」 一瞬でこっちをバカにしたような目で見てきやがった。 口ではそんなこと言ってるくせに、本心じゃそんなこと微塵にも思ってなんかない。 あたし、引きこもりとかそんな感じの悪口ってーの?は全然スルーできるんだけど、趣味のこと言われると…… 暴れだす可能性大。 なんで知ってるのか、とか別に今はそんなことどうでもいい。 このお見合いがウマくいかなくったってケッコー。 「初めて間近で見ました。本当にいるんですね」 「…ヒトを見下したような目で見るくらいなら、心にもないこと言わなかったらいいんじゃないですか?」 この近い距離は全く変わらないけど、表情がよく読めるから別にいい。 もうすでにお見合い相手とかそんなことはすっ飛んでる。 バカにされた時から。 「あぁ、気づいてましたか。なら話は早いです」 えーと、名前なんだっけ……忘れた…… まぁいいや、男は企んだような笑みを浮かべると、あたしと視線を合わせてくる。 そんな顔も絵になりますね。 今はムカつくだけだわ。 ニッと口元を上げる男を睨むも、効果はひとっつもないようで。 見下した笑みが上から降り注ぐ。
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