living.6

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「何、真剣に考えてんの。バカなこと言ってないで行くわよ」 ……楽しそうデスネ、俺で遊んで…… 「……あげはさん」 隣に立ったその腕を引っ張って至近距離。 「何?」 やっぱり動揺も何もしないあげはさんは、急な俺のこんな行動にも笑ってるだけ。 何もしない、できないって思ってるんだろうか。 このほんの数センチの距離をすぐにゼロにできるのに。 「……いつでも俺に襲われると思ってて」 ソレができないのは俺のせいじゃなくて、無防備すぎるこのヒトのせい、きっと。 誰かのせいにしてるとか、そんなわけじゃなくて。 「わかった、と納得しておきましょう」 「……ホンキなのに」 腕を放してボソッと言えば、ニッコリと笑顔が返ってくる。 「ソレが通用するのは十代から二十代前半」 「イヤ、年齢関係ないと思う」 そもそも年齢関係あったら、世の中大変なことになるんじゃないかな。 「他人は知らないわよ。あくまであたしに通用するかしないかの話」 「あぁ……」 言われて納得してしまう辺り、このヒトのことちょっとわかってきたかも。 「早く行くよ~」 楽しそうなあげはさんに手を引っ張られ向かうは玄関。 なんのためにリビングに行ったのか謎。 まぁ、荷物は置いておきたかったからいいけど。 ホントは一人でゆっくりするつもりだったのに…まぁいいか、こんな時間も。
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