living.7

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「ありがと。いいの?あの子」 「ファンの子みたいだったけど、あんまり長居するわけにはいかない」 そうよね、これ以上誰かに見つかるとそれこそめんどう。 でもね、疑いの目はずっとこっちを向いてるわけよ。 「ついては来ないと思うよ」 ボソッと言って歩き出す雷はどこか確信してる。 さっき何か言ったに違いない。 きっとそうだ。 「あ~あ、手でも繋いで歩きたかったのに」 「イヤ、ここに来るまで繋いでたじゃない」 「帰りも繋がないとデートではない」 なんか…言い切ったよ。 コレ、買い物じゃなくてデートだったのか? チラッと後ろを見れば、ついて来ては、いない。 でも、この先このスーパーでニ人で買い物とか、もうムリなのかな。 「他のスーパー遠いんだけどなぁ…」 「スルーされたし」 「……雷のデートって、終始手を繋いでるの?」 文句でも言われそうな雰囲気だったから、めんどくさいけど話を元に戻す。 「うん、そうだね」 でも、あたしにはそんなことよりも、スーパーの方が重要なんだけどな。 「ねぇ、さっき何考えてたの?」 デートだって言うんなら、普段はぜったい聞かないことを聞いてやろう。 きっと恋人同士なら気になる、ハズ…だし? 「さっき?」 「あたしがお会計してる時、何か考え込んでたじゃない」 「……あぁ、明日のこと」 「明日?」 あたしがいないからどう過ごそう、的な?
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