living.7

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別にどうでもいいけど、ウチの親に見つからないようにしてもらわないと。 「他の女のヒトのとこに行く時は親に見つからないでください」 無表情で言うと今度は引きつった笑み。 「あげはさん以外をオトす気ないんだけど」 「あらそう?じゃあがんばって?」 キッチンで買ったモノを片づけていると背後に気配。 「覚悟、しててよね?」 耳元で囁かれ、後ろから抱きしめられる。 う~ん、ここはやっぱり『きゃっ』とか言うべきだろうか。 ……想像しただけで鳥肌立ちそう…… 「なんのリアクションもないのはすっごい虚しいんだけど…」 「あー、ソレもめんどくさいなぁ、と」 言えば離れて、でも至近距離。 ただ、これ以上の距離は縮まらない。 恥ずかしげもなくよくできるなぁ。 …あぁ、このヒトげーのーじんでしたね。 役者さんだもん、これくらいできなきゃダメだろう。 このヒトのホンキなんてきっと一生わからないんだろうな。 わからなくてもいい。 ずっと一緒に暮らしていくわけじゃないから。 「ヒマなら洗濯物取り込んで」 「……はい」 今のままでいい、まだこの生活を壊したくないから。
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