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「何だか私達って」
「恋人同士みたいだね…」
違うかも知れない…けど、二人の思いは通じあっている、それは女友達とはあり得ない感情。
「最後だし、お互い言いたい事言おうよいっちゃん」
「言いたい事言い合えるのもきっと私達ならではの事かもね…みなっち」
二人が姿勢を正す、別にそんな事をする必要もないけれど、今は何かそうしたいと思ったのかも知れない…
「私はきっと…いっちゃんが好き!いっちゃんと一緒だったからこうやって今、元気でいられる」
「私もね…みなっちが好きだから、最初寮に入る話されて正直嫌だった…だって貴方が居なければ私は私でなかったし、失恋して落ち込んでも、こんなに早く立ち直れなかった」
「ねね…覚えてる?冗談半分にキスした時…私、多分本気でキスしたいと思ったんだと思う」
「多分…私も…半分は本気だったんだと思うよ、じゃなきゃ女の子同士でそんな気持ちにならなかった筈よ、普通なら気持ちのいい話じゃない」
「あの瞬間…愛おしく感じたのは多分本当」
「愛おしかったよ、だから、本気で嫌だったんだ、離れ離れになるの…私はそう、貴女と何処までも行きたいと感じた」
「私も…そうなのかも、今になって何か辛い」
「辛いよ…みなっち…」
「うん、辛いね…いっちゃん」
一瞬、小湊麻衣は行くのを辞めようかと思った、でも、自身で決めた事を今更投げ出す勇気は正直ないだから悲しくなる…離れてしまう二人の事を考えて、それは一条舞も同じ気持ち…今でもまだ、麻衣を離したくはないとさえ思っている。
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