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「はい、まあさっ!」
料理が並べられたテーブルを挟んであるソファー。
手前のソファーに座り、まあさにこっちに来るように促すけど、
「…区切りがいいところまでやらせてくれ。」
「区切りがいいとこまでね~」
そう言ってなかなか手を止めないのは予想できてたから、まあさの背後に行って書類を覗き込む。
「…はい、終わりっ!」
区切りがいいとこにきても手を動かそうとするまあさの手を止めてそう言う。
あれからまあさがご飯食べて、それからまた黙々と仕事して、まあさとはさっき廊下で別れた。
どきどきして緊張から震えてちゃんと喋れなかった今までよりは、かなりの進歩だと思う。
喋れなかったけど、ちゃんといつも心配してたこと言えたし。
まあさとは同じクラスなんだけど、風紀に用事があるらしくて。
俺もついていくって言ったんだけど断られちゃった。大丈夫だって。
まあさは生徒会室から風紀室は反対にあるからめんどくさいだろうって考えて言ってくれたんだろうけど、俺としては少しでも長くまあさといれるから嬉しいんだけどな。
「あ~あ。」
声に寂しさがのった気がする。
こういう時って意味もなく言葉発するよね。
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