婚約

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どうしてまあさがここに? その疑問はすぐに解けた。 「驚いた?」 俺の反応を見た母さんが満足そうに聞いてきた。 母さんとまあさのお母さん、麻美さんは俺がまあさを好きなのを知ってる。 「…あ、ドッキリ?何だ、婚約者ってのは嘘だったんだ~」 最初はこの婚約を断るつもりだったのに、相手がまあさだと知って嬉しかった。 けどすぐにドッキリと思って落ち込んでしまう。 「嘘じゃないわよ?」 その言葉にまたフリーズしそうになったが、麻美さんの次の言葉にまあさがなんて答えるのか気になった。 「にしても真麻は相手が雅くんだって知ってたの?」 「あぁ、ここ最近のお袋見てたら何か企んでることはわかった。こんなことだろうと思ったさ。」 相手が俺って知ってて来てくれたんだ。 嬉しい。 「あらそうなの~?残念、真麻の驚いた顔が見れると思ったのに。」 「雅には悪いけど、この話を受けるつもりはない。」 あぁ、忘れてた。 相手がまあさだって知って、嬉しくて、すっかり忘れていた。 真麻がこの話を受けるはずがないと。 だってまあさには、 「好きな人がいる。」
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