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近くで見てきた俺にはわかる。
まあさがその子のことをどのくらい好きなのか。
だから俺と同じで、諦めることなんてできないってことも。
「あら、真麻好きな子がいたの?…けどこの話はこのまま進めるわ。」
「え?」「は?」
これには俺もまあさも驚く。
さすがの麻美さんも今回ばかりはいつものように頑なに突き進んだりしないだろうと思ってた。
「もしかしたらその子のことより雅くんを好きになるかもしれないじゃない。」
その可能性が絶対ないとは言い切れない。
けど、そんな未来を俺は全然想像できない。
だって俺自身、逆の立場だったらまあさのことを諦めきれないと思う。
だけど絶対ないと言い切れないため、まあさも何も言えないようだった。
「そうね、期限を設けましょう。どのくらいがいいかしら?」
「卒業するまでがちょうどいいんじゃない?継続にしろ、解消にしろね。」
「じゃあ1年間、雅くんは真麻を落とせるように頑張ってね!応援してるわ。」
麻美さんの気持ちは嬉しい。
せっかくもらったチャンスなんだ。
1年間頑張ってみようかな。
1年頑張っても無理だったらきっぱり諦めよう。
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