第1章

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彼女が名乗りを上げたということは、おそらく彼女の周辺の女子たちの誰かが一緒に行くのではないか。 僕はこう予測した。 30冊のノートと、同じく30冊あるワークを女子が一人で運ぶなんて到底無理だろう。 さて、あのグループから誰が彼女の協力者となるのか。 ところが彼女らは送り出すだけだった。 「大変だね~、頑張って!」 その声が僕の方まで聞こえてきた時、彼女がやはり深く人と関わることができていないのだと実感した。 その実感を持った時、僕は立ち上がっていた。
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