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彼女の本音
半年程前から付き合い出した彼女は、かなりクールでドライな印象。口数も少なめ。
趣味が一緒で気が合った。だから付き合い始めだけど、常日頃の対応のクールさに、ホントに好かれてるのかな? と思うこともちょこちょこ。
でも俺は好きだし、彼女もきっと、その内には砕けてくれるだろう…と思ってから三か月。
相変わらず、彼女はクールでドライな人。話は合うけど甘い空気はほとんどない。
これってもしかして、俺の気持ちに対するお義理? お情けで付き合ってもらってる?
なんて、疑心暗鬼が湧き出したある日、気づいた。
二人で話している。
こっちを見ているけれど、彼女は俺にもたれかかると寄り添うとかはなく、ひたすらクール。
でも、ふと見た足元の影はそうじゃなかった。
両手が俺に伸びている。
身体が俺に寄り添っている。 まるで、全身全霊で俺を求めてくれている…そんなカンジ。
普通なら、何だこれと怯える状態。でも俺は、彼女の影が示す行動にのぼせた。その愛情表現にのぼせた。
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