1-02―――日常への回帰

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僕達は、玄関に飾ってある僕の両親と、絆の母親の写真に向かって 「「いってきます」」 と挨拶をした ドアを開けると、眩しいほどの陽射しが溢れる 「いい天気ですねっ。晴れてよかったです」 庭を軽く駆け出し、太陽の光を感じながら彼女は言った 「そうだね~。僕も絶好の入学式日和だと思うよ」 ドアの鍵を閉め、絆の横に追いついて、そう答えた すると 「はぁ…これで兄さんが寝坊してなければ、完璧だったんですけど」 まだ言うかこの口は とりあえず兄としての威厳を取り戻すために、すこし仕返ししてやろう 「ところで絆、さっきの問題とけたかい?」 「…はい?」 「鉄火巻き」 (ピクン) お…反応した 絆の眉がほんの少し、上につりあがった
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