1-02―――日常への回帰

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「おやおや?」 「っ!!!!っっ!!!!!!!」 必死に堪えているようだ 言葉で負けるというのを、本能が理解しているんだろう 凄い涙目だ 「あー…静馬先輩?」 「なんだい、我が愛人(ラ・マン)?」 「うちの妹も、先輩も目立ってますよ。主に一般人に」 「ふむ」 周囲に視線をむけると、学園が近いからか生徒の人だかりが出来ている 妹も先輩も、必要以上に見た目がいいから余計目立つのだろう 特に先輩は既に二年通っている。故に学園の著名人となっているはずだ あの性格と性癖のままならばだが 状況をそれとなく伝えると、先輩は相づちをうった。そして暫く黙考し 「……ぉぉ。路上プレイ」 「いやいや、それはないから」 「うむ、私も恋人達にこの密会がばれると困るので先に行くよ」 「―――また作ったんですか恋人、前の人達は?」 「では私は君達二人を歓迎するために、先に講堂へとむかうよ。何心配しないでくれたまえ。在校生一同心から歓待する所存だ、ではな透少年とその妹君!」 此方の話も聞かず、一目散に校門へと向かっていった 学園はもう目の前だ
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